乳歯は虫歯が進行しやすい?

乳歯が虫歯になると気づいたときには重度まで進行してしまっていることも…

乳歯が虫歯になると気づいたときには重度まで進行してしまっていることも…乳歯は永久歯と比べて酸に弱いため、虫歯になると一気に進行します。また、お子さんが幼い場合、虫歯による痛みや不快感を言葉にすることが難しいため、発見と治療が遅れやすいのです。
「保護者が気付いた時にはかなり重症になっていた」というケースはよく聞きます。
普段からお子さんの歯のよく確認してあげましょう。

乳歯が虫歯になりやすい・進行しやすい理由

子供が大人より虫歯になりやすい理由をご理解いただくことで、虫歯を予防することは可能です。
「子どもだから仕方ない」と思わずに、虫歯予防に努めていきましょう。

歯磨きで汚れが取り切れていない

適切な方法で歯磨きをしていれば、虫歯のリスクを下げることは可能です。しかし、きちんと正しく磨けているお子さんはそう多くありません。また、仕上げ磨きがうまくいかなくて悩んでいる保護者もいらっしゃるかと思います。
歯科医院では、今のお子さんの年齢に合った仕上げ磨きのコツをお伝えします。
もちろん、お子さんが歯ブラシを自分で持てるようになる歳まで成長した場合は、「正しい磨き方」を身に付けることも大切です。ただし、10歳ぐらいまでは、仕上げ磨きをしてあげましょう。

お菓子を食べ続けている時間が長い

お菓子を食べ続けていると、唾液の持つ再石灰化・自浄作用が追いつかず、酸が出続けてしまうため、虫歯のリスクを上昇させてしまいます。
おやつは長引いても30分以内に食べ終わるようにしましょう。また、虫歯になりやすいお菓子となりにくいお菓子もあるため、食べるお菓子にも気を付けましょう。

乳歯のエナメル質は永久歯より少ない

「エナメル質」とは歯の一番外側を覆っている層で、穴が空くと虫歯ができてしまいます。乳歯のエナメル質の厚さは永久歯の半分しかないため、永久歯より穴が空きやすく、かつ虫歯の進行が早いのです。 乳歯が生え始めたら、定期的に検診を受けたり、フッ素を塗ったりするなどして、虫歯予防を徹底しましょう。

乳歯は抜けるから…と虫歯を放置するのは大間違い

どうせ乳歯は抜けるから治療しなくてもいい、永久歯になってから虫歯予防すればいいという考えは禁物です。
虫歯はお子さんの成長において、以下のような悪影響を及ぼします。

他の歯も虫歯になりやすい

乳歯に虫歯があると口内の虫歯菌も増殖してしまうため、他の歯も虫歯になってしまいます。口内環境が悪くなるため、生え変わった永久歯も虫歯リスクが高くなります。

永久歯の変色・凹みを招く

乳歯の虫歯が進行すると、歯の根っこの先に炎症が起こります。炎症が起こると、乳歯の下で育っている永久歯が変色したり、凹んだ状態で生えてしまいます。

歯並びの悪化

重度の虫歯で早期に乳歯を失ってしまうと、永久歯が「乳歯が抜けた」と勘違いして早く生えてしまいます。永久歯がまっすぐ生えるスペースが確保されないまま永久歯が生えてしまうため、歯並びの乱れてしまいます。
歯並びが悪くなると咀嚼がうまくいかなくなるため、顎の発達においてマイナスの影響を及ぼします。

顎の発達に支障をきたす

咀嚼に支障をきたすようになると、「顎が十分に発達しない」「左右の顎のバランスが悪くなる」などのトラブルが起こることもあります。そのため、咬み合わせの異常や顎関節症などのリスクが高くなります。

乳歯を虫歯から守るために

虫歯に弱い乳歯を守るためには、以下のポイントが重要になります。

歯磨き

歯磨き特に3歳未満ぐらいまでのお子さんは、上手にうがいできないケースが多いです。歯磨き後は必ず、ガーゼで歯の表面を優しく磨き、口の中に糖分を残さないようにしましょう。また自分で歯磨きができるようになったとしても、10歳ぐらいまでは、仕上げ磨きをしてあげましょう。
当院ではお子さんに合わせて、ベストな歯磨き方法をお伝えさせていただきます。歯の磨き方が合っているのか分からないという方はお気軽にご相談ください。

ダラダラ食べを避ける・虫歯になりにくいおやつにする

ダラダラ食べを避ける・虫歯になりにくいおやつにする甘いお菓子を食べると、口の中のpHはミュータンス菌がつくる酸によって酸性に傾きます。食後から30~60分経過すると唾液の力によってpHは中性に戻され、酸で溶けた歯を再石灰化します。ダラダラ食べをすると口の中が酸性状態のままになるため、虫歯リスクが高くなります。食後はすぐに歯磨きして、口の中を中性に戻しましょう。

また、お菓子選びにも気を付けましょう。虫歯になりやすいお菓子はチョコレートやキャンディー、ガムなどで、虫歯になりにくいお菓子は果物やおかき、クラッカー、ゼリー、プリンなどです。お菓子を与えるときはぜひ、これらを意識してみましょう。
当院では管理栄養士が常駐しておりますので、食事・おやつなどについてもアドバイスさせていただきます。
お気軽にご相談ください。

フッ素入り歯磨き粉を使う・定期的なフッ素塗布

フッ素はこまめに塗ることで歯を強くし、虫歯菌の出す酸に対抗して歯を守ってくれます。
そのため「フッ素入り歯磨き粉を毎日使う」「定期検診の際に高濃度のフッ素を塗る」ことをおすすめします。
また、フッ素が含まれた樹脂を奥歯の溝に詰める「シーラント」もおすすめしています。シーラントは保険適用で受けることが可能ですので、気になる方はお気軽にお声がけください。

トップへ戻る
06-6924-8118 初診WEB予約 初診 LINE予約